三輪さんの事例(アパート)
2階建てでも油断は禁物!
「ウチは2階だから大丈夫!」
そんな常識は最早シロアリには通用しません。
特に、外来種であるアメリカカンザイシロアリは集団で飛来し家屋に浸入するため、2階建て・3階建てであっても、天井、通気口から楽々侵入
してしまうのです。
今回は2階建てアパートを経営する三輪さんのお宅に起こったケースをご紹介致します。
神奈川県・三輪さんのお宅(アパートに出た事例)
神奈川県内で20年程アパート経営をしています。
いくつか物件を所有しているのですが、そのうちの1つにシロアリが出てしまいました。
2階に住む入居者様からの連絡で発覚したのですが、サッシ周りの木枠はボロボロ、ベランダにもシロアリらしき姿が見られました。
シロアリが出たことは今までにもありましたが、2階に出たのは初めてで大変驚いています。
すぐにシロアリ駆除業者さんに依頼を行いました。
今まで2階以上でシロアリが出るのは珍しいと考えられてきましたが、ここ数年でベランダ・高い場所の通気口・天井等に出た、というご連絡が多くなりました。
増加の要因としては「外来種の登場」が挙げられます。
アメリカカンザイシロアリに注意
従来、高い場所でのシロアリ被害は「ヤマトシロアリ」によるものが一般的でした。
事実、日本に於けるシロアリ被害の80%以上は当該シロアリ種によるものであり脅威である事には間違いありませんが、近年この勢力図に大きな変化が起きています。
アメリカカンザイシロアリは元々日本には生息していないシロアリですが、ここ数年で大きく活動範囲を広げて来ており、一軒家のみならず2階建て・3階建てのアパートでも被害が確認されています。
今後要注意のシロアリ種と言っても過言ではありません。
どのような処置を行ったのか
今回はサッシ周りの木材が被害に遭っておりましたので、こちらは残念ながら交換となります。
ベランダからの侵入を防ぐために隙間が出来るだけ空かないようにパテ埋めし、駆除剤及び予防のためのコーティングを行い作業完了です。
発見が遅れていれば被害が天井に広がっている可能性があった非常に危険なケースであったと思います。
プロから学ぶシロアリ対策
飛来してくるシロアリを完全にシャットアウトする事は残念ながら難しいですが、家屋への浸入を防ぐ事は出来ます。
万が一シロアリが家屋に辿りついても、エサとなるものやコロニー形成出来そうな場所が無ければ繁殖が不可能なため、
・エアコンと室外機を結ぶ通気口はパテ等で隙間が空かないようにする
・ベランダにシロアリが好みそうな物を置かない(植木・木製の家具等)
といった対策は非常に有効です。
春先から夏前の湿気が多い時期は必ず対策した方が良いでしょう。