シロアリの種類と日本の家屋に於ける被害・特徴をまとめました。

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日本で建物被害を出すシロアリの種類とは

日本に生息するシロアリは15種類以上と言われています。その中で建物に被害を与えるのは3種類となりますが、中でも90%はヤマトシロアリによるものであり、早急に対策する必要があります。

日本に生息するシロアリ

 

シロアリの種類について説明する女性

日本に生息しているシロアリにはいくつか種類がありますが、どのシロアリかによって食害の被害や繁殖数が違い、対策も異なってきます。

 

日本には現在確認されているだけでも15種類以上のシロアリが生息していると言われており、中でも特に被害が多いシロアリは下記の3種類です。

 

シロアリの種類を見分けてどのような被害が想定されるのか、種類・特徴・地域性等を予め確認しておきましょう。

 

 

ヤマトシロアリ

 

日本全国に生息するのがこのヤマトシロアリです。

 

寒冷地には住めないと考えられていたシロアリですが、近年の温暖化や住宅構造の変化により繁殖が可能になっており、シロアリ被害と言われる場合は、ほぼこのヤマトシロアリが関係していると言っても過言ではありません。

 

土の中を始め、湿気を含んだ木材やダンボールなど、じめじめした場所を好みますので、建物の床下等に巣を作り、多い時で約3万匹程度のコロニーを形成します。

 

特に4月から6月に活発な行動を行い、時には数千匹の羽アリが巣から飛び立つこともあります。

 

シロアリの中では数が少ない方なので、食害の進行はやや遅めですが、床下には建物の土台を担う箇所が数多く存在しておりますので、放っておけば耐震性の低下による倒壊の危険性を招く恐れがあります。

 

 

ヤマトシロアリ対策

コロニーを形成する事が多いため、床下の状況を小まめにチェックするのが効果的です。
不自然に湿気を帯びている場所、あるいは食害の被害が無いかをしっかりと目視しましょう。
床下の範囲が広く定期的な確認が難しい場合には専門の業者に依頼することも視野に入れても良いかもしれません。

 

 

 

イエシロアリ

 

本州の千葉以西の海岸線に沿った地域に生息しており、山口県辺りまでが生息範囲になっている他、南西諸島や小笠原諸島でも生息が確認されているシロアリで、その凄まじい繁殖力から被害が甚大になりやすい事で知られています。

 

シロアリのほとんどは土の中を通って地面から侵入してくるのですが、イエシロアリは土で作った「蟻道」を使って高い位置へ移動が行う事が可能で、壁や空中に蟻道を作って高い位置へ移動し、そこからさらに家屋へと浸入してきます。

 

そのため、イエシロアリは非常に広範囲で活動を行い、床下だけでなく壁をつたって天井裏や壁の中に潜んでいる事もあるなど、被害範囲が広くなりやすいです。

 

イエシロアリの巣には100万匹ものシロアリが生息していると言われており、圧倒的な数による食害のスピードは非常に驚異で、あっという間に建物の主要な部分をボロボロに食い荒らしてしまいます。

 

イエシロアリは床下や天井裏など様々な場所に生息するという非常に厄介な性質を持っているため、巣を1つ潰しただけでは被害を食い止められない可能性があり、駆除が非常に難しい点も特徴です。

 

 

イエシロアリ対策

床下だけでなく天井裏も良くチェックしましょう。
イエシロアリを完全に除去するのは非常に難しいため、見かけたらすぐに業者に駆除を依頼した方が良いです。日本に生息するシロアリの中で最も危険な種類といっても過言ではありませんので、特に対策を行う必要があります。

 

 

 

アメリカカンザイシロアリ

 

アメリカから侵入した外来種のシロアリで、東京や千葉、大阪や兵庫など各地で発見されています。

 

日本に生息するシロアリとは違い、土の中からではなく羽アリが飛来することで食害が発生するタイプです。湿気を好まず乾いた木材を食害し、建物全体に被害を与えるので危険視されています。

 

巣の個体数は3千匹程度で少ないのですが、体長が大きい上に温度や環境の変化に非常に強く、どこにでも定着する恐れがある点が特徴です。

 

日本国内ではまだまだ報告事例が少ないものの、しっかりと対処しなければいけないシロアリの一種です。

 

ヤマトシロアリの被害は全体の90%以上を占めており、イエシロアリは8%程度、カンザイシロアリの被害は1%未満です。

 

カンザイシロアリは日本国内のシロアリ被害の事例とは異なるので、問題の発覚が遅れるのも気を付けなければいけないポイントです。

 

 

アメリカカンザイシロアリ対策

材木の中に潜んでいる事もあるため、早期の発見は難しいと言われています。
アメリカカンザイシロアリは家の基礎部分の通気口から侵入する事が多い為、通気口や基礎の周りを注意深く観察し、糞(黒い砂粒)や羽等が落ちていたらコロニーの存在を疑いましょう。