シロアリは庭から屋内へと侵入し、被害を拡大させる可能性があります。

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こんなところにも?!シロアリ被害事例~物置編

物置の移動によってシロアリを発見したお宅では、倉庫だけの問題だけだと軽く考えていたところ、知人のアドバイスで業者の点検を受けて床下へのシロアリ被害を発見できました。事例から対策法を学びましょう。

前山さんのお宅(一戸建て)

庭の物置にシロアリが出てしまったケースをご紹介したいと思います。シロアリは、物置そのものだけに留まらず、机や椅子、ガーデニング用品、置物と言った様々な箇所にコロニーを形成します。事例から危険性や傾向、対策等について学んで行きましょう。

 

富山県・前山さんのお宅の事例

前山さんのお宅の物置

 

 

物置を移動した時に動く小さい虫を発見しました。最初は黒蟻かと思っていましたが、どうも様子がおかしい。
一匹捕まえてスマホを叩くと、クビレの大きさなど特徴が完璧にシロアリと一致していました。(思い返せばバーベキューをするのは陽気の良い季節だけですし、梅雨は湿気の多い中で物置に木製の道具や設備を入れっぱなしにしていたので、シロアリの発生しやすい環境だったかもしれません…)
物置だけだろうと甘く考えホームセンターでシロアリ用の消毒液を買って散布しましたが、後に建築関係の仕事をしている知人にその話をした所、「絶対に専門業者に見てもらうべきだ」と言われ、驚いてすぐに駆除業者さんへ点検を依頼しました。
知人の予想は不幸にも的中しており、家の床下にもシロアリ被害が確認され、もう少しで柱にまで到達する所でした。幸いなことに進行の遅いヤマトシロアリであったため被害は軽微で済みましたが、床の貼り替えや補修等で30万円ほどの費用が掛かってしまいました。
不幸中の幸いとポジティブに考えるようにしていますが、まさか我が家にシロアリがでるなんて夢にも思っておりませんでした。物置を庭に設置しているご家庭では、定期的に点検する事をお奨めします。

プロからのアドバイス

シロアリ駆除についてアドバイスをする業者

 

家の敷地内でシロアリを一匹でも発見した時はすぐに専門業者を呼びましょう。
シロアリは地中に巣を作るので、普段は人の見えるところに姿を現しません。
1匹でもみつかれば敷地内に巣のある可能性が高いですし、シロアリの歯は頑丈でベタ基礎などコンクリートで保護されていても突破してきてしまいますので、物置など建物の外であっても油断してはいけません。4~6月頃の繁殖期で羽アリの発生するシーズンはシロアリを発見する最大のチャンスですが、時期を逃すと更なるコロニー形成を許す事になってしまいます。

対策不足が原因

前山さんのケースですと倉庫の中に木がたくさんあったことが要因だと思われがちですが、実は違います。物置や木製の家具といったシロアリが好む環境であるにも関わらず、この状況になるまで放っておいてしまったという“確認不足”も、シロアリを増加させてしまった大きな原因です。
更に、家の中にまで侵入を許してしまったという事は、家屋へのシロアリ対策が不十分であった事を意味します。したがって、物置がなくても家のシロアリ被害を受けていた可能性は高いでしょう。シロアリに狙われる可能性のある物置や倉庫のある家屋の場合、必ず消毒や予防加工等の処置を施しておくべきです。

 

新築でも油断出来ない

前山さんのケースを見ても分かるように、日本のシロアリは原則として地中から上がってきますので、“物置でシロアリが発生した”ということは、家の内部にまで既に被害が進行している可能性があります。事前に防蟻消毒等の対策をしているか否かでも大きく変わりますが、例え屋外であっても、シロアリを確認した際はすぐに専門業者へ調査を依頼する事をお奨め致します。また、新築時には必ず防蟻消毒やシロアリ対策の施工をしているものですが、耐用年数(効果)は5~10年ほどしか無く、築年数5年以上であればシロアリがいつ出てもおかしくありません。築浅であっても油断はせず、定期的に消毒や薬剤散布などのシロアリ対策を講じるよう心がけましょう。